応急手当講習
新年度が始まり、夏を前に
関連施設職員が集まり、応急手当講習を受講しました。
毎年、南消防署に申し込みをしています。
消防署員の方が講師をしている講習です。

事前にWEB講習を1時間受講し、WEB講習修了証を提出しました。
当日は2時間、実践部分をメインに受講していきます。

私たちにできる救命は
①心停止の予防(健康等に気をつける)
②万が一の際に、早期認識と通報
③救急隊が到着するまで、一次救命処置(心肺蘇生とAED)
です。
救急隊に引き継ぎ、二次救命処置と集中治療が行われ
この一連のつながりを『救命の連鎖』といいます。
私たちにできることが、命を救うことに大きくつながっていることを
改めて確認しました。

現在、通報から救急車が到着するまでの、全国平均時間は9.2分との事ですが
その時の出動状況で、もっと時間がかかることがあります。
救急隊が到着するまで、できる処置をすることが、とても重要です。
その中でも、心肺停止状態の場合、胸骨圧迫とAEDを使用することが
命を救い、社会復帰率を高めることになります。
AEDは、おおきなかぶの玄関にあります。
その他、小学校やスーパーなどにもありますね。

今回も、成人、児童、乳児の人形と、AEDを使用していきます。
本来は成人用の人形で講習をするのですが、
私たちの施設は、お子さんが利用しているので、児童、乳児の人形使用も
依頼しています。
目の前で突然、心停止と思われる傷病者がいたら、どうしたらいいのでしょうか。
①周囲の安全を確認(安全確保)
②反応を確認する(呼びかけ)
③周囲に応援を求め、119番通報とAED手配を依頼する
(119番通報をすると、通信指令員等による口頭指導もあります。
スピーカー機能を使い、その指導に従って可能な限り応急手当を行います。)
④呼吸の確認(普段通りの呼吸があるか)
普段通りの確認がないと判断した場合は、すぐに胸骨圧迫を開始します。
胸骨圧迫方法
成人は約5センチ(目安は単3電池の長さ)沈むように圧迫していきます。
小児は胸の厚さの約3分の1が沈み込む程度が目安です。
速く、絶え間なく圧迫します。
両手の指を互いに組み、手の平の付け根部分を使うと、より力が集中します。


身体を垂直にすることも、大切なポイントです。

AEDはふたを開ければ(最初に電源ボタンを押すものもあります。)
使用方法を音声メッセージで指示をしてくれます。
メッセージを聞きながら、落ち着いて操作しましょう。






電気ショックを行う際は、大きな声で『離れてください』と
周囲の人に伝え、自分も離れて確認をしてからボタンを押します。
電気ショックを行ったら、直ちに胸骨圧迫を再開します。
AEDは2分おきに自動的に心電図解析を行います。
胸骨圧迫を2分間続けて行うと、想像以上に疲れます。
そのためにも、みんなで交代をして、質の高い胸骨圧迫を続けられるように
このような講習を受講しておく必要があります。
また、新型コロナウイルスの感染症流行期の救命処置では
成人には人工呼吸の技術と意思があっても実施しないとなっています。
乳児・小児には、技術と意思があれば、人工呼吸を組み合わせて行ってよいと
なっており、人工呼吸用の感染防護具があれば使用するそうです。


乳児の胸骨圧迫は、指2本を使用して行います。
圧迫の深さは、胸の厚さの約3分の1です。
乳児だからといって、弱く圧迫してのでは効果がないので
十分に沈む程度に、強く、速く、絶え間なく圧迫します。


気道異物の除去方法も、実践しました。

このほか、熱中症処置、鼻血、けがの止血に対する応急手当等も教えていただきました。
三角巾などがない場合、ビニール袋を開くように切り
頭からかぶると三角巾の代用になることなども、学びました。
いざという時に、その場で自分ができる最大限の処置を行えるように
しておかなければと思います。
ご家庭でも、参考にしてみてくださいね。